オテル・ドゥ・ミクニ / カフェ ミクニズ

東京都目黒区

期間
2015
依頼主
株式会社ソシエテミクニ
カテゴリ
ランドスケープデザイン(造園設計) + 施工 / 造園工事

フランス料理の博士の称号を持ちながら、和の文化を重んじる三國シェフの造語、“今離宮”というキーワードを元に庭を創作。
レストランの玄関には赤ワインを連想させる葡萄染め(えびぞめ)色の信楽焼の巨大な器に古木のオリーブの木と適度なハーブと一緒に植え込み、店のサインと位置関係のバランスを考えながらアイレベルに見合う樹形をセレクトした。
また、カフェ・ミクニとの間に位置する中庭には、水盤状の特製プランターを用意し、3本の松を配した。その中の天目松は“富士山”、懸崖仕立ての赤松は縁起の良い“昇り竜”、そして根上りの黒松は、力強い三國氏本人を表している。
清順とも親交の深い三國氏は、共にパリにある名門ホテル・ランカスターの中庭を訪れ、パリ特有の中庭の空間の使い方を参考にしつつ自然形のモミジなど和の樹木やジャスミン等を用いた壁面緑化などを日仏の素材や考え方を融合させた。また、一皿の上に表現する料理の世界観を意識し、水盤状の植木鉢には日本一の里山・兵庫県川西市黒川地区産の菊炭や、富士砂、日当りに強い苔など素材や取り合わせにもこだわった。

 

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