[掲載のお知らせ] 考える人 2016冬号



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雑誌『考える人』で連載されている、志村洋子さんの「日本の色と言葉」。
記念すべき連載の最終回となる「新平和の色」の中に、
そら植物園 代表である西畠清順とのストーリーが登場いたします。
今回は、その一部を特別に掲載させていただくことができました。

-中を開くと、日本ではめったにお目にかかれない、樹齢百年は超えそうなオリーブの枝や幹がごろごろと出てきたではないか。
「本当に送ってきてくれたのね!」、思わず嬉しさの余り、私はある人物に感謝の叫びをあげていた。
「オリーブを染めてみたいけれど京都では見かけないので、何処かで見つけてくださる?」、そうある青年にお願いしたのは、数か月前のことであった。その相手とは、「プラント・ハンター」と言う肩書を持つ西畠清順さんである。彼の仕事は世界中どこでも出向いて行き、珍しい植物を見つけたり探したりして日本にもたらすことだ。こんな仕事をする人はよほどの植物好きに違いないと思っていたが、案の定、彼の植物への熱中ぶりは大変なものだった。中でもオリーブへかける思いの熱さはただ事ではないようで、染められたオリーブの色を見たいという彼の熱意が、シリアから樹齢百年のオリーブを早速にも工房へ送って来てくれたのであった。
-(志村洋子「 日本の色と言葉」『考える人』2016冬号より抜粋

 

志村さんの綴る情熱的な想いと、その想いに応えるように現れる「色」たち
国境をも越えて交わっていく、植物と私たち人間との繋がりに
改めて胸が熱くなる素敵な文章を、ぜひこの機会にご覧ください。

[掲載号] 『考える人』2016冬号
[著者]  志村 洋子
[出版元] 新潮社
[公式ホームページ] http://www.shinchosha.co.jp/kangaeruhito/mokuji.html